イギリス 列車の旅-ウィンザー城
ロンドンから列車で行くことができるウィンザー城。イギリス王室の居城となっており、週末にはエリザベス女王がお過ごしになることもあります。ヘンリー王子とメーガン妃の結婚式が城内の聖ジョージ礼拝堂で行われたことでも有名です。現役のお城としては世界で最も古い900年もの歴史を持つ、王室ゆかりの場所をぜひ訪れたい。
ウィンザー城への行き方
Paddington(パディントン)駅からグレート ウェスタン鉄道(GWR)に乗り、途中Slough(スラウ)駅で乗り換えれば、Windsor and Eton Central(ウィンザー&イートン セントラル)駅まで約40分。ロンドン中心部からも日帰りで行くことができます。
Round Tower(ラウンド・タワー)
城内入って目の前に見えてくるのが、ラウンド・タワーです。塔の上には15メートルのフラッグ・ポールが立っています。エリザベス女王が滞在している場合には、『ロイヤル・スタンダード』という王室旗が、不在の場合には、英国旗が掲げられます。
見逃せない!衛兵交替式
火・木・土曜日の11時から、セント・ジョージ礼拝堂近くの広場で行われています。バッキンガム宮殿の衛兵交替式が有名ですが、ウィンザー城では間近で見ることができるので、おすすめです。また、鼓笛隊の楽曲もクラシックだけでなく、エド・シーランやビヨンセなどの現代ポップスを演奏してくれる嬉しい演出も!スケジュールが変更になることもあるので、公式ウェブサイトでチェックしてくださいね。
荘厳なSt George’s Chapel(セント・ジョージ・ チャペル)
セント・ジョージ礼拝堂は、1475年に建設が始まり1528年に完成したゴシック様式が美しい建造物です。王室との歴史も深く、ヘンリー王子とメーガン妃をはじめ、多くのロイヤル・ウェディングが行われている場所でもあります。
礼拝堂内の天井を見上げると、その豪華さに圧倒されます。両脇には、1348年にエドワード3世が創設したガーター騎士団を由来とする、イギリス最高名誉のガーター勲章のバナー(紋章)が掲げられており、圧巻です。毎年6月にはガーター勲章叙任式が行われ、エリザベス女王も出席します。
豪華絢爛 State Apartment(ステート・アパートメント)
絵画、装飾品などの美術品や晩餐会が行なわれる大広間など、豪華絢爛のロイヤルコレクションに見とれてしまいます。1815年のワーテルローの戦いでナポレオンに勝利したことを記念して作られたウォータールー・チェンバーには、当時の政治家や司令官の肖像画が飾られており、その迫力に圧倒されます。
また、最も豪華な晩餐会が開催されるセント・ジョージ・ホールには、160名が着席できる長いテーブルも置くことができるんだそう。
この豪華なステート・アパートメントは、1992年の火災で大きな損害を受けました。5年にもわたる修復作業には4,000人が参加したそうです。
メーガン妃のウェディングドレスが限定公開
現在、ウィンザー城のグランド・レセプション・ルームにて、サセックス公爵夫妻のウェディング衣装が一般公開されています(2019年1月6日まで)。
特別展では、メーガン妃のドレスをデザインした、ジバンシー アーティスティック・ディレクターのクレア・ワイト・ケラーのスケッチも展示されています。メーガン妃はデザイナーを選ぶ中で、新しい母国を尊重していたことから、女性でイギリス人であること、世界的に活躍するデザイナーであること、そして時代を超越しながらモダンなドレスであることにこだわったそう。イタリア コモにある工場で製作されたシルクは特別な光沢感を生み出しています。
メーガン妃が身につけていたアール・デコ様式のバンドー・ティアラは、エリザベス女王のコレクションから借りたものなんだそう。
また、ヘンリー王子は、イギリス騎兵連隊『ブルーズ・アンド・ロイヤルズ』のフロック・コートを着用しました。2006年に、陸軍士官学校を卒業した王子が最初に配属された部隊としても知られています。衣装は、老舗テーラーが並ぶサヴィル・ロウにある、ビスポーク『DEGE&SKINNER(ディージ・アンド・スキナー)』が仕立てたもの。近衛騎兵隊の制服の中で最もおしゃれで、ヘンリー王子のお気に入りだったそうです。
ページボーイを務めたジョージ王子サイズのフロック・コート製作は初めてのことで、大人用の刺繍を子供用に小さく複製することはとても大変だったことから、ヘンリー王子は、特別な思い出として、肩にイニシャルを入れるように依頼したそうです。
ウィンザー城での展示の後は、エディンバラのホリールード宮殿でも一般公開される予定です(2019年6月14日〜10月6日)。
ロンドンに行ったら日帰りでも行くことができる、王室ゆかりの場所『ウィンザー城』にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。