秋の京都へ行こう-大徳寺のある洛北エリア
大徳寺から歩いて約15分ほどの距離にある、朱色の門が印象的な今宮神社にも足を運びたい。
『玉の輿神社』として有名な、紫野 今宮神社
平安遷都の前から、疫神を祀る社があったと言い伝えられています。平安京は都市として栄えましたが、疫病や災厄に悩まされ、都の悪疫退散を祈り各地で御霊会が営まれました。その一つ、紫野御霊会を営んだのが今宮神社の起こりだそうです。
また、別名『玉の輿神社』と呼ばれています。西陣の八百屋に生まれた、五代将軍 徳川綱吉の生母桂昌院(けいしょういん)は、女性としては最高位の従一位まで昇り詰めました。そして、子供の時にお玉さんと呼ばれていたことが由来し、『玉の輿』という言葉が生まれたと言われています。桂昌院は、故郷である西陣の興隆に努めるとともに、生まれた地の社、今宮神社の再興にも尽力しました。
今宮神社の『あぶり餅』
参拝が終わった後には、東門を出た参道にある『あぶり餅』を食べたい。
きな粉をまぶした餅を竹串に刺し炭火であぶり、白味噌のたれを塗ったもので、甘じょっぱくてとても美味しいです。
ちなみに参道を出ると、向かい合って2軒のあぶり餅屋さんがあります。
北側の『一文字屋和輔』と南側の『本家根元かざりや』です。
どちらも一人前500円(お茶付き)で提供しています。
一人前ペロリと食べきれる量なので、食べ比べて味の違いを発見してみてはいかがでしょうか。
世界文化遺産 上賀茂神社
正式名称は、『賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)』で、京都で最も古い神社です。
天武天皇が世を治める678年に、賀茂神宮が造営され、現在の社殿の基が築かれました。そして、桓武天皇による平安京遷都以降、皇城鎮護の神として厚く崇敬されてきました。1994年には、23万坪の境内全域が世界文化遺産に登録されています。
細殿前の『立砂(たてずな)』の謎
二の鳥居をくぐると、細殿前に円錐形をした二つの砂山が見えてきます。
この盛り砂は、『立砂(たてずな)』と言われ、大神が降臨されたと伝えられる神山(こうやま)を模しており、魔を払う力があると言われるパワースポットです。
ちなみに、鬼門や裏鬼門に砂をまき清める習慣の起源とされています。
縁結びの神様 『片山御子神社(片岡社)』
賀茂別雷大神の母 依比売命(たまよりひめのみこと)を祀っている神社です。
古来から縁結びの神様としても知られ、紫式部がお参りをしたことでも有名で、片岡社にちなんだ和歌も詠んでいます。
大徳寺の特別拝観、玉の輿神社として知られる今宮神社、知る人ぞ知るパワースポットである上賀茂神社など、紅葉を楽しみながら、見どころ満載の洛北エリアを旅してはいかがでしょうか。