ハワイを感じる旅-Kamaka Ukulele Factory(カマカ・ ウクレレ工房)を訪ねて

ハワイを代表する楽器といえば、ウクレレですよね。ハワイアン・ソングやフラには、ウクレレは欠かせません。また、ウクレレの音色を聞くだけで、ハワイの青い海や壮大な山々などの大自然の光景が思い浮かぶと思います。オアフ島にある、1916年創業の老舗ウクレレ・メーカー『Kamaka Hawaii, Inc.(カマカ・ハワイ社)』 を訪ねました。

Kamaka Ukulele
美しいカマカ・ウクレレ

カマカ・ハワイの歴史

1916年、Samuel Kaialiilii Kamaka(サミュエル・カイアリイリイ・カマカ)はカイムキ地区の自宅で個人経営のウクレレ専門店『Kamaka Ukulele and Guiter Works(カマカ・ウクレレ・ギター・アンド・ワークス)』をオープンしました。高い品質のウクレレはあっという間に評判となり、1921年にはサウス・キング・ストリートに新しい工房を構えます。

サミュエルは、1928年に楕円形の丸みを帯びたボディの表面にトロピカル・フルーツのペイントを施した『パイナップル・ウクレレ』を発表します。よく響く柔らかい音色が特徴で、このパイナップル型のウクレレの登場によって、カマカの名前が世界中に知れ渡ることになりました。そして、この『パイナップル・ウクレレ』は今でもカマカを代表するウクレレとなっています。

Kamaka Ukulele
完成したカマカ・ウクレレ

1953年のサミュエルの死後、サミュエル Jr. とフレッド Sr. の2人の息子によって引き継がれ、現在は孫たちも加わり、家族三代にわたって伝統を継承しています。

カマカ・ウクレレの特徴

カマカ・ウクレレの最大の特徴は、共鳴する美しい音色です。ハワイ原産のコアウッドを使い、ハワイの工房で職人が一つ一つ手作業で作っています。

Kamaka Ukulele
木材をカットする様子

コアの木は成長すると、高さ30メートル、幹の太さ15メートルほどになり、地元の人からは神聖なる木として崇められています。ハワイ語でコアとは、『勇気』『勇者』を意味します。木目の美しさ、優れた共鳴性、乾燥後の安定性などから、ウクレレの材料に大変適しています。しかしながら、大木として成長するまでに時間がかかること、そして生息数が少ないことなど、近年伐採が制限されており、希少性の高い木材となっています。

映画『フラガール』の楽曲を手がけた、ホノルル出身のウクレレ・プレイヤーのジェイク・シマブクロをはじめ、多くの世界的なミュージシャンからもカマカ・ウクレレは愛されています。意外なことに、ザ・ビートルズのメンバーのジョージ・ハリスンは昔からウクレレが大好きだったようで、カマカのウクレレを愛用していたそうです。マウイ島に別荘を持つくらいハワイに魅了されたとか。

カマカ・ウクレレ工房見学ツアー

毎週火〜金曜日の10:30から工房見学ツアーが無料で開催されています。

Kamaka Ukulele
熱心に説明してくださったフレッド・カマカ Sr. 氏

カマカ・ウクレレの歴史を聞くことができたり、実際にウクレレの製作過程を工房で見ることができるツアーとなっています。ハワイの文化を間近で感じることができる貴重な機会なので、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。

  • 住所:550 South Street Honolulu, Hi 96813
  • 営業時間:月〜金曜日 8:00〜16:00
  • 見学ツアー:火〜金曜日 10:30〜(45分〜60分程度)
  • 電話番号:1-808-531-3165
  • http://www.kamakahawaii.com
  • 見学ツアーは、事前にスケジュールなどを確認いただくことをおすすめします。
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